ミツバチ以外のハチはローヤルゼリーを作らない?
ローヤルゼリーという言葉はよく聞きますが、実際のところかなりの人が誤解しているようです。
例えば、蜂蜜を加工したものがローヤルゼリーだと思っている人や、蜂蜜のランクの中で最高級のもの、あるいは蜂蜜自体の成分の名前だと言う人もいます。
では、このローヤルゼリーの正体とは一体どんなものなのでしょう。
まず蜂蜜は、ミツバチがレンゲなどの花の蜜を巣に持って帰り、それを貯蔵し熟成させたものです。
つまりミツバチが作った自然の甘味料ということになります。
それに対し、ローヤルゼリーはミツバチが花粉や蜂蜜を食べて、それを自らの体内で分解・合成を施して分泌するものです。
色は乳白色でクリーム状の物質で、酸味が強いのが特徴です。
つまり蜂蜜は、花の蜜が熟成したもので、ローヤルゼリーはミツバチが体内で作ったものということになります。
では何故、このようなものを作る必要があるのでしょう。
ミツバチは卵の段階では、女王蜂と働き蜂の区別がありません。
しかし、孵化すると働き蜂となるメスにはワーカーゼリーと呼ばれる栄養価の低いものを食べさせ、女王蜂になるメスにはこのローヤルゼリーを与えるのです。
働き蜂はその後、蜂蜜と花粉を食べるようになりますが、女王蜂はその生涯に渡ってこのローヤルゼリーを食べていくのです。
女王蜂は働き蜂と比べ、体の大きさは2~3倍、寿命はなんと30~40倍となります。
しかも働き蜂は卵を産む能力がないのですが、女王蜂は毎日1,500個もの卵を産み続けるのです。
遺伝子的には全く同じメスでありながら、食べるものの違いによってその特徴や能力に大きな差が発生するのです。
まさに女王、つまりローヤルのみが食べることを許されるもの、それがローヤルゼリーなのです。
さて、このローヤルゼリーですが、ミツバチ以外の蜂が作ることはありません。
スズメバチは肉食ですから蜜を集めませんし、アシナガバチも蜜は食べますが蜂蜜は作らないのです。
このようにローヤルゼリーはミツバチだけが作る神秘的で特別なものなのです。
みなさんもローヤルゼリーで健康生活はじめてみませんか。